うどん屋マーケティングオートメーション
会社の近所にいつも繁盛している、古いうどん屋があります。 繁盛の理由をいくつか感じたので記事にします。 行っていることは基本なんだけど、案外出来ていない飲食店もあるよね。という話です。
無駄がなくて心地いい
僕は現在、大阪にある建材メーカーでマーケターとして働いています。 仕事柄か普段から、いかに商品の販売促進を行うか、どのようなサービスが良いのかというのを考えていて、日常の生活からヒントをもらうことも多いです。今日ご紹介するお店も僕がお昼によく行くうどん屋さん。
会社の近くにある、お店なのですが、いつもお客さんでいっぱい。
僕自身も週に3回くらいいきます。(うどんばっか食ってるやん)
従業員数は大将含めて、2人。カウンター席のみの、とても小さなお店です。
お水やおしぼりははセルフで取る仕組みになっていて、支払いは、商品を受け取ったタイミングです。メニューの数は結構多く、そこから「うどん」「細いうどん」「そば」と選択することが出来ます。(細いうどんは+50円)
無駄の無いシステムと、スピード、大将と奥さん(?)の人柄でとても居心地が良い。
僕が好きなメニューは”肉うどん”と”天ぷらうどん”で両方とも500円。
そんなお店です。
見事なクロスセル。追加注文率が約8割
古くからあるお店ならではの知恵かもしれませんが、上手くクロスセルを行っています。
▽クロスセルとは
クロスセルは、「他の商品などを併せて購入してもらうこと」を意味する。目的は、顧客当たりの売上単価の向上。
引用:クロスセル とは 意味/解説/説明 【crossselling】 | Web担当者Forum
近所の繁盛店。クロスセルの良いアイデアやなー。お店の8割の人が追加注文してる。これがメニューに書いてるだけやったら注文数は激減するやろな。#マーケティング思考 pic.twitter.com/Dtr4GmkG47
— デヴィッ人 田中 ボウイ (@black_cultural) 2017年7月19日
カウンターという、形状を活かして目の前におにぎりや巻ものが置いてあります。 注文を待っている間に多くのお客さんが手にとっていきます。(100円) 他のお客さんを見ると、驚異のクロスセル率8割です。
もし、これがメニューに書いているだけだと、どうなっていたでしょうか?
僕は注文が激減すると思っています。人間は少しでも心理的ハードルがあると、行動を起こしにくくなってしまいます。
しかも、大将は何も言いません。目の前に置くだけ。
無言でクロスセル成功率が8割…たとえ100円でも1日だと大きな違いが出てきます。
マーケティングオートメーションばりの正確な顧客サービス
お店の奥さん(?)が商品を出すときや注文を受けた際に、大将が言うことがあります。
「あのお客さんはネギが好きなんや」
「あのお客さんはいつも細麺や」
「いつもの中華そばですね」
など、本当に多くのお客さんの情報を頭に入れています。
それはまるで、顧客ごとに必要なコンテンツを自動的に最適化する
マーケティングオートメーションを彷彿とさせるような正確なサービスです。
▽マーケティングオートメーションとは
マーケティングオートメーションとは一言で言うとマーケティングの各プロセスにおける、アクションを自動化するための仕組みやプラットフォームです。顧客との最初の接触から受注までの行動ログを記録・分析し、顧客ごとに最適な情報を最適なタイミングで届けることを目的にしたツールとなっています
引用:マーケティングオートメーション(MA)とは|デジタルマーケティングラボ
簡単に言うと、「顧客によって最適な情報やコンテンツを、最適なタイミングで出すのを自動化するツール」です。
本来、マーケティングオートメーションはWeb上で行われることですし、
全然オートメーションではなく手動なわけなんですが、そう思ってしまうほどに、
お客さんが求めている、または好きなコンテンツ(食べ物)を正確に出し分けて提供していました。
売れる工夫を考えているか?
「うちはカウンターだけのお店じゃ無い」
「うちはお客の数が多すぎる」
と思うかもしれませんが、そういう話ではありません。
本当にお客さんが求めているものを提供しているか、売れるように工夫しているかが重要です。
そうやってお客さん目線のサービスや工夫が受け入れられ、人気のお店になって行くのだなと、うどん屋さんで感じました。
小さな飲食店や美容室のマーケティングって面白いんやろなー。
いつかは、挑戦してみたいです。(相談されたら全力でお手伝いします)
I REP MYSELF!!!