ターゲットに刺さる情報を届けるためにマーケターがしていること
マーケターの業務内容は多岐に渡ります。
メーカーの場合だと、大雑把に分けると製品企画 → 製品開発 → 販売促進など全行程で何かしらの仕事を行います。
そして、その全ての業務で常に重要視しているのは「目的は何で」「ターゲットは誰か」「そのターゲットにいかに情報を届けるか」ということです。
今日は、マーケターがいかにターゲットを明確にすることを重視しているかという話をしたいとおもいます。
イベント参加の登録フォーム入力に3日間掛ける?
先日、僕は、とある銀行が主催するビジネスマッチングイベントの窓口担当になりました。 参加申し込みや商談先の選定、イベント当日の先導など、取りまとめを行う係です。 マッチングイベントなので、
・自社はどのような会社か
・どんな会社から製品やサービスを購入したいか
・どんな会社に製品やサービスを販売したいか
などを最初に、登録フォームに記入していきます。そんなん、簡単や!と思いますよね?ところがどっこい、実際には3日間程かけて登録内容を作りました。
3日ですよ!?
では、その3日間は何に時間を使っていたかというと、『ターゲットを明確にする』ということにでした。
ターゲットを明確にする手順
今回、ターゲットを明確にした手順は下記です。
①現在の課題を把握する
②その課題を解決してくれる企業の条件を明確にする
③その企業に振り向いてもらえるように、情報や言葉を選ぶ
一つずつ詳しく見ていきましょう。
①現在の課題を把握する
マッチングイベントということなので、何かしらの課題があって、それらを解決してくれそうな企業と商談をしたいわけです。
そこで、まずは課題を把握します。把握するにしても会社には様々な部署があり、役割があります。
それこそ、製品開発をしている部署や人事、営業などがあり、その各担当者に対してヒアリングを行います。(ヒアリングのセッティングにも時間が掛かる!)
そのヒアリング内容を元に、現状の課題を明確にしていきます。
②その課題を解決してくれる会社の条件を明確にする
課題が分かれば、その課題を解決するにはどんな会社と商談すればいいかを考えます。
・どんなスキルが必要か
・どんな設備が必要か
・どんな流通チャンネルが必要か
など、各部署の課題の解決策を見つけていきます。この、解決策を見つけるためには事前の課題把握が凄く重要になってきます。
イメージしてみてください。あなたの使っているPCの速度がめちゃくちゃ遅いとします。YouTubeで動画すら満足に見れません。そうなった時に、『何が問題なのか』と調べませんか? それが課題の把握です。
・ネット環境が問題なのか
・PC本体の処理速度が問題なのか
・ウィルスが問題なのか
など、原因は様々ですよね。そして、それぞれ解決策が違うはずです。
その解決策を明確にする作業が『商談したい会社を明確にする』という作業なのです。
③その企業に振り向いてもらえるように、情報や言葉を選ぶ
さあ、商談したい会社が明確になりました。次に必要なことは『いかに相手に振り向いてもらえるか』です。これが難しい。
部署ごとに振り向いてもらいたい会社は違うのでそれぞれの相手に興味を持ってもらえる内容にしなくてはいけません。
情報を伝える順番はどうすれば良いか、どんな言葉が一番伝わりやすいかを検討していきます。
先ほどのようにまたPCで例えて考えてみてください。
PCの使い方を、大学生に教える時と、おじいさんに教える時に同じ言葉を使うでしょうか。
デジタルネイティブの人が知っている、PCの知識量と超アナログ人間の知識量は全く違いますよね。
そんな感じで、言葉の一つ一つをターゲットに合わせて最適化していきます。
なぜそんな事をするかというと、『相手に伝わらないと意味がない』からです。
BtoBマーケターの仕事はすごく細い!
上記のような手順で登録情報を作成していくとやはり時間がたくさん掛かってしまいます。 その結果が『登録フォーム入力に3日間』という結果に繋がるわけです。
もちろん、百戦錬磨の上司はそれをすごいスピードで行えるのですが…(チッキショー!!!)
現在、僕はBtoB(会社対会社)のマーケティングを行っていますが、前職ではBtoC(会社対一般客)の広告を作っていました。
BtoCとなると、リーチする人が多くなってくるので現在のBtoBほど、ピンポイントでターゲットを設定しません。
誤解を恐れずに言うと、BtoCは「数打ちゃ当たる」世界でもあります。それが今は針の穴に糸を通すような仕事を求められています。
一見、華やかにも見えるマーケティングという仕事ですが、とても細かい事を、ひたすら行っています。
そんな仕事してるんだったらこのブログはどうなの?
「え?じゃあ、このブログも同じようにやっているの?」と思いますよね。
やっていません!!(ははは)
仕事と同じぐらいの感じでやってたら正直、今は体が保ちません。
このブログはただひたすら、”好きなことを好きなように書いていく”ということを大切にしています。
マーケターは乱暴に大別すると2種類いて、自分で自分がとことん欲しいモノを突き詰めてそれを世間も好きになるはず!と世に問う人と、様々な層のインサイトを掘り下げて理解し、それに適したモノを模索して世に提案する人。この流派は、同じマーケターと言っても、まるで思考プロセスが違う。
— 山口義宏@インサイトフォース (@blogucci) 2017年6月27日
これです。このブログは前者のやり方でどれだけできるかを試しています。
もちろん、両方できたらスーパーマンですけどね。
それでは、今日はこの辺で。
I REP MYSELF!!!