NITRO MICROPHONE UNDERGROUNDに人生を変えられた男の話
今日は突然だがNITRO MICROPHONE UNDERGROUNDについて書きたい。
小学生だった僕はある日、NITRO MICROPHONE UNDERGROUND(以下、ニトロと表記)の音楽を聴くことになる。
そして、時間が経ち27歳の今、この16年間で様々なアーティストが現れ(そして消えることも…)、その時代の音楽を彩ってきた。
他の記事を読んでくださっている人は気づいたかもしれないが、普段このBeMeeブログでは「です・ます調」を使い、読んでくださる方が見やすいように、写真を入れ、見出しを入れ、様々な工夫をする。
でも今日は、違うアプローチで記事を書こうと思う。
100%自分のため、というか、たわいもないただの思い出話だ。でも、僕にとっては人生が変わる出来事だった。
11歳の頃の僕は、6歳上の兄のPCをこっそり使っていた。そこにはありとあらゆる音楽や、映画、そしてエ…(まあそういうことだ)
が入っていたからだ。そしてインターネットが、つまりYoutubeが使えるということだった。
ある日、いつものように、こっそり兄のPCを起動してYoutubeを開いた。そして、履歴の所に『NITRO MICROPHONE UNDERGROUND』の文字があった。
何の気なしに聴いたその音楽に衝撃を受けた。そして体が勝手に揺れた。
「何やこの音は!?何やこのカッコいいラップは!!」その音楽はニトロの『Still Shinin' 』という曲だった。
あまりの衝撃に、その場で10回以上リピートして聴いた。”トラック” ”マイクリレー” ”フック”どれをとっても完璧。その日から僕は日本語ラップ沼の住人になったのだった。
それまで、リップスライムやキックを好んでいた僕からすると未体験の音楽。その日から貪るようにニトロやそのメンバーの音楽を追いかけた。(もちろん、リップスライムやキックは最高のアーティストたちだ)
GORE-TEX
DELI
BIGZAM
XBS
SUIKEN
DABO
MACKA-CHIN
S-WORD
この8人はそれぞれが個性的で全員が人を惹きつけるものを持っている。
そして、そんなメンバーがマイクリレーを行うのだ。かっこいいに決まっている。
現在の日本語ラップ界でもラッパー集団は結構存在する。
若いメンツでいうと、KANDYTOWNやBAD HOPだろうか。
しかし、ニトロとは大きく違う。KANDYTOWNほどスマートで洗練されていないし、BAD HOPほどイケイケのストリートではないのだ。
それこそ、”東京”の薄暗さやアンダーグラウンド感がニトロにはあった。「知りたいけど、深くは踏み込めない」兵庫の山の上でぬくぬく育った小学生には刺激的すぎる世界だった。
それから、どんどん日本語ラップにのめり込んでいった。ニトロ以前の音楽を聴いていき、ニトロ以降を聴いていき、本当に数多くのアーティストを知った。
大好きなラッパーは増えていったのだが、それでもニトロは別格だった。誰でも好きなジャンルの音楽の聴き始めというものがあるだろうが、僕の場合はニトロがそれにあたり、それが故に今でも好きでい続けていられるのだと思う。
僕は、ラッパーでもDJでも、ダンサーでもグラフィティのアーティストでもないが、胸を張って、"HIPHOP"や"日本語ラップ"のファンだと言える。
そして、11歳の時に偶然聴いた音楽によって、16年後にこのように大好きなアーティストについて記事を書いていることが嬉しいのだ。
これからも、僕のように”人生を変えられた人たち”がニトロから生まれるだろう。
ずっとカッコいい奴らでいてほしいと心から思う。